2014年10月30日木曜日

清水研読書部:カリフォルニア大学バークレー校特別講義 エネルギー問題入門

清水研のミーティング件お茶スペース脇の本棚には、研究室メンバーやOBが持ち寄った多彩な本があります。


今週の新着本は「カリフォルニア大学バークレー校特別講義 エネルギー問題入門 リチャード・ムラー、二階堂行彦訳」です。代謝情報工学では、微生物のもつ代謝機能を上手に活用することで、バイオマスから液体燃料やプラスチック原料をつくれるようにしたいと考えています。しかし、エネルギーに関わる液体燃料の実現可能性は、社会環境に大きく制約を受けます。これまでは、石油を中心としてエネルギー問題が語られてきましたが、地球温暖化問題の登場により議論の見通しが一気に複雑になりました。また、シェール革命後にその環境がどのように変化するのかも、気になるところです。
本書の原題は「未来の大統領のためのエネルギー」であり、将来リーダーとして活躍するであろう若い世代に対して、いろいろなエネルギー源が一国(平たくいえばアメリカ)の発展に今後どのような役割を果たしうるかを明快に議論したものです。「人は自分が好きな技術はすぐ進歩すると思いこみがちである。逆に自分がきらいな技術については問題を克服できないと思いこみがちである。これはいずれも避けなければならない。」という考えのもとに、エコにみえるけどそうではないものをその理由付きで説明してくれる珍しい本というだけで一読の価値有りです(清水研の学生はよみましょう)。シェール革命後のアメリカでの「不足しているのは化石燃料ではなく、輸送用燃料だけである」という認識の大転換は、まだあまり日本では実感されていないように思います。アメリカではメタン資化がバイオテクノロジーの課題としてフォーカスされてはじめているところをみると、技術トレンドが今後大きく変化する可能性があるようです。がしかし、極東の島国である日本にそのまま当てはまるのかどうかについてはよく考える必要がありますね。







2014年10月27日月曜日

代謝情報工学

大阪大学大学院情報科学研究科バイオ情報工学専攻代謝情報工学(清水 浩)研究室の准教授の松田史生です。このブログでは

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